PRODUCT >> 2012年 後期 >> アネ×ヘヴン
STORY

智頭昭文の朝は姉の唇から始まる。
目を覚ますと大抵それが自分の唇数センチのところにあって、それを寸でのところでかわすのが、起床して最初の運動となっていた。
枕を盾にする昭文を見て、ニッコリと微笑みながら舌打ちをする2歳年上の姉・朱音。
整った顔立ちと綺麗な黒髪をサラリと流すその姿は、和風美人という言葉そのものといった風情で、一見すると楚々とした振る舞いからご近所でも評判の美人なのだが、彼氏はいない。 なぜなら…… 朱音は弟を溺愛しているのだ。
「もう、出てってよ」 と姉の背中を押し、強引に部屋から排除した昭文が大きな溜息をつく……。
そして、ちょうど同じ頃。布団から飛び出してきた足に首を絡め取られ、もがく男子が一人―― 粟倉浩次。
母に姉の起床を命じられ、姉のベットの横で声をかけた結果がコレだ。
意味不明に寝ぼけた声を上げながら、浩次の首を太ももで締め上げる姉の美弥子。消えゆく意識をかろうじて繋ぎ止めた浩次が、ようやく起床し背伸びをする姉を見上げ呆れる。
それもそのはず、美弥子はパジャマを着ておらず、小ぶりだが形の良い乳房が朝の陽光の中できらりと輝いていた。
目が合った姉に 「エロガキ!」 と不条理に一蹴され、犬のように姉の部屋から逃げ出す浩次。……しかしその股間はといえば、大きく膨らんでいたのだった。