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主人公は「影螢」と呼ばれる世界の境界線の向こう、『闇』に潜む種族の族長の息子。だが、生まれついての自堕落な性格ゆえに、放蕩者として毎日を過ごしていた。しかし集落は『闇』の中でも勢力を誇る「泥嘔牙」の侵略を受け、主人公はどさくさに紛れた何者かに殺されかけて、川へ棄てられた。
半殺しより心持ち多めの状態(十分の八殺し?)にされ、「半」の文字が失われる寸前、主人公は人間の男に救われる。流れ流れて、いつしか主人公は『闇』の領域からコボれ落ち、光と秩序の支配する世界へと辿り着いていたのだ。男は旅をしながら、売り物の人間を性奴隷へと調教することを生業としている職能の一族の出であったが、心根は優しく、人助けが趣味という人間だった。主人公は回復のために、助けてくれた男をサックリ殺すと、肉体を融合して生命力を奪い取った。脳からは知識・技能も手に入れ、ついでに職能の一族の証である入れ墨も。…そして新しい顔も。別に故郷に戻るつもりもなく、人間の王国と世界をふらふらと渡り歩くことにした。路銀がなくなると、調教の腕を生かして適当に下働きとして雇われる、という生活は、ことのほか主人公の性に合っていた。 そんな晩夏のある日――光神の降臨祭の一週間前。雇い主から呼ばれた主人公は、とある3人の少女の調教を命じられる。
「期間は7日。達者な腕前を見込んで雇ったんだ。きっちり仕事はして貰うぜ」
「くくっ…。もとより断るつもりはないが。楽しめる牝豚どもだといいな…」
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