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辺境の小国ハムナート王国は、周囲を大国に囲まれていた。
グリモワール帝国と秘密協定を結び、かろうじて王国として体制を保っていた。
「ハムナートの至宝」と謳われるプリンセス「エレノワ」。彼女は保養地として有名なフラム共和国にお忍びで訪れていた。
方式発表はされていなかったが、結婚を控えての独身最後の旅行だった。
エレノワに想いを寄せるグリモワール帝国の第二王子「ビクトル」は、エレノワがフラム共和国に滞在している間に従わせる事を計画する。
軍で研究されていた、触手虫<ギドロン>を使ってである。
<ギドロン>とは、戦時中に研究開発されたもので人間に寄生する寄生虫の一種である。主に秘密情報機関で敵の尋問などに使われたものである。
人間に寄生し、徐々に中枢神経を支配し、やがて思考力を奪い無抵抗にするものである。ビクトルは、エレノワが滞在している十日間の間、秘密裏に仕事を完了しなくてはならない。
果たして計画は上手くいくのか!?
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