|
大恋愛の末、若くして愛妻「楠田 美佐枝(くすだ みさえ)」と結ばれた主人公。
それから十数年、授かった愛娘(楠田 友美(くすだ ともみ)」も年頃を迎え、円満な家庭を築き上げてきた。と、思いきや……年頃になった友美が、
主人公に対してつっけんどんな態度を取るようになってしまっていた。
小さい頃は自分にべったりで、
「パパのお嫁さんになる!」とまで言っていた愛娘の変わりように、嘆き悲しむ主人公。
大人になる前の一時的な物よと美佐枝が慰めてくれるが、主人公はどうにも気になって仕方が無い。
思い余った末に、主人公は自分が勤めている会社で開発中の、アロマや音波等を利用して心身をリラックスさせる装置を秘密裏に改良して、
心に秘めている事を徐々に表に出させるような状態にしてゆく効果の物に作り替える。
これで友美の本心を探り出し、それで嫌われてしまっているのであれば諦めも付くと、それを自宅に設置する主人公。
それからしばらくして、ふとした事で友美が昔のように甘えた様子を見せ、驚く主人公。
が、すぐに我に返った様子でいつものつっけんどんな態度に戻ってしまう。
設置したお香(装置)の効果が現れてきたのだと確信する。やがて、友美の態度が次第に軟化してゆき、
昔に戻ったようだと喜ぶ主人公だったが、それが段々と過度のスキンシップを求めるようにエスカレートしてゆく事に困惑する。このままではマズイと、自分のしてしまった事を後悔し始める主人公。
だが、美佐枝が泊まりがけで家を留守にした日、友美からその想いを告白されてしまう。
自分は父親である主人公に娘としてでは無い愛情を抱いており、それを隠す為につっけんどんな態度を取っていたのだと。その告白に、主人公は衝撃を受けるが、同時に自分の中にも愛娘を異性として愛している所がある事を意識する。
主人公自身も、設置した装置の効果を受けていたのだった……
|
|