|
◆アルバイト先、診療所
主人公「高峰一樹」は医科大学の2回生。叔父の勧めで従姉弟である「如月遥香」の勤める診療所にアルバイトに向かいます。都心から少し離れた、閑静な住宅街。うっそうと生い茂る森の手前に、住宅街を見下ろすような小さな丘があり、そこに建てられた診療所が舞台となります。診療所は昭和の時代に建てられた建物で、使い込まれた渋みのある風合いを持っています。間取りは広く、2階建てで瀟洒なデザインですが、廃墟となっていてもおかしくない年代の建物ですので、様々なところに時代を感じさせる雰囲気です。坂を上りきって、ようやく診療所にたどり着いた主人公、幼い頃からの憧れである如月遥香と再会、その容姿にドキドキしながら、診療所内を案内してもらいます。明朗で姉御肌な婦長「桜井優日」、いきなり睨みつけてくるツンツンナース「栗林美紗緒」、初対面なのにくすぐってくる悪戯大好きナース「上杉理奈」、そして丁寧な言葉遣いで主人公に応対する温和なナース「藤崎綾瀬」と出会い、彼女たちの働き振りを見ながら「雑用とはいえしっかり働こう」、と主人公は意欲に燃えます。しかし、彼にはもう一つの人格、暗い闇のような部分があったのです。
◆もう一人の高峰一樹
診療所に来る前から前兆はあったものの、働き始めてからは顕著にその暗い部分が心を支配していきます。普段は頼りないけど心優しい主人公なのですが、もう一つの性格は陰湿で嗜虐的、口調はあまり変わらないのに、まるで人が変わったように女の子たちに接します。どうしてこんな行動をしてしまうのか、主人公本人も分からないまま、従姉弟で夫も子供もいる遥香はもちろん、婦長、そしてナースたちにまで、淫猥で卑劣な調教を始めてしまいます。
◆院内を淫らに染めていく衝動
夫への性の不満から始めてしまったオナニーを覗かれ、それをネタに脅される遥香、ちょっとした火遊びが原因で止められなくなってしまったナースたち、清廉なはずの診療所が、主人公の暗い部分によって肉欲のるつぼと化していきます。その中で、主人公はだんだん「暗い部分」と「本当の自分」の区別が曖昧になり、衝動の赴くままに行動するようになっていきます。やがて診療所に隠された、とある部屋を発見する主人公。そして、物語は真相に迫っていきます。
|
|